演習問題の大半は、本の中に解答が記述されています。以下に、記述場所の ページを記します。なお、解答の記述がない問題については、以下に解答を記 します。 1章 問1.1 SCSI、RS232C、LANについて比較せよ。  P.4に記述。 問1.2 プロセッサの動作を補助する観点から、メモリキャッシュとDMA機 能について説明せよ。  メモリキャッシュについては、P.4に記述。  DMAとは、メモリと入出力制御部の間で直接にデータをやりとりすること を意味する。メモリへのアクセスがプロセッサしかできなかった計算機では、 メモリと入出力制御部とのデータの授受をプロセッサが行っていた。そのため、 入出力動作中にはプロセッサが演算できなかった。この問題を解決するため、 最近の多くの計算機では、DMAの機能を入出力制御部に持たせている。この 機能を実現しているのが、DMACと呼ばれる制御部であり、VLSIで実現 されている。DMA機能により、プロセッサはメモリと入出力制御部とのデー タの授受処理から解放された。 問1.3 MMUについて説明せよ。  P.7に記述。 問1.4 カーネルを構成する四つの機能ブロックを説明せよ。  P.10に記述。 問1.5 カーネルコールとシステムコールについて、違いがわかるように説明 せよ。  P.8に記述。 問1.6 システムコールライブラリとライブラリについて、説明せよ。  P.8〜P.9に記述。 2章 問2.1 システム制御の四つの機能を説明せよ。  P.14に記述、P9の図1.3.2にも項目の記述があります。 「計算機は、電源を入れてからサービスプログラムが動作し定常的な状態に移 行するまでに多くの処理(開始処理)を行っている。また、動作中にハードウ ェアやソフトウェアの異常が発生した場合、適切な対処により、異常による影 響を最小限に抑えている(装置管理と障害管理)。さらに 、計算機の動作を 停止させる際には、ハードウェアやソフトウェアの処理の後かたづけを行い、 再開始がうまくできるようにしている(終了処理)。これらの処理を行ってい るのが「システム制御」とよばれるOSの機能ブロックである。」 問2.2 開始処理が複数の処理主体に分割されて行われる理由を二つ示せ。 (1)処理主体の分割により、開始させる契機をいくつも存在させることがで き、開始の目的に合わせた開始処理を行うことが可能になる。 (2)開始の処理が非常に重要な処理であるため、機能を最低限に絞って分割 することにより、処理の中に不具合が混入することを避けるためである。 問2.3 開始処理の四つの処理主体について、各々の目的を示せ。  表2.1.1。 問2.4 例外発生時のハードウェアの主な動作を三つ示せ。  2.2.1項に記述。 問2.5 走行レベルと例外レベルについて説明せよ。  P.23に記述。 問2.6 例外処理の中で、レジスタの退避と回復を行う理由を示せ。  2.2.2項に記述。 問2.7 例外と割り込みについて、発生理由、特徴、およびOSの利用内容の 観点から特徴を説明せよ。  2.2.5項に記述。 問2.8 割込レベルが1レベルしかないハードウェアでは、どのような問題が あるか説明せよ。  P.28に次の記述があります。「割り込みレベルの設定は、ハードウェアによ りなされており。ハードウェアの割り込みレベルの設計がうまくできていない と、サービス処理をうまく動かせない。例えば、…」。つまり、以下の解答。  割込レベルが1レベルしかないハードウェアでは、割り込み内容に対応する 処理に対し、早急な実行が必要な場合とそうでない場合を区別して実行できな いため、早急な実行が必要な場合の処理がうまく行えず、ハードウェアをうま く制御できないことが起こる。 問2.9 次のように次々と割り込みが発生し、各々の割り込みに対応する処理 が以下の場合について、処理の様子を図に示し、説明せよ。割り込みレベルは、 値が大きいほど高いとする。 <割り込み発生状況> (1)割り込みAが発生(割り込みレベル4) (2)割り込みA発生の0.5ミリ秒後、割り込みBが発生(割り込みレベル3) (3)割り込みB発生の0.7ミリ秒後、割り込みCが発生(割り込みレベル4) <割り込みに対応する処理> ・割り込みAに対応する処理Aは1ミリ秒間の処理(走行レベルの変更なし) ・割り込みBに対応する処理Bは0.5ミリ秒間の処理(走行レベルの変更なし) ・割り込みCに対応する処理Cは0.7ミリ秒間の処理(走行レベルの変更なし) ==解答は別紙== 問2.10 プログラムの静的リンクと動的リンクについて説明し、比較せよ。  P.31〜P.33に記述。 問2.11 仮想アドレス0x123456(16進表現)が実アドレス0x11 456 (16進表現)に変換される様子を図を用いて説明せよ。ただし、ブ ロックは4KB とする。 ==解答は別紙== 問2.12 セグメンティングとページングの特徴を表で示せ。  表2.4.1。 問2.13 パックとアンパックの処理が必要な理由を述べ 、処理内容を説明せ よ。  P.51〜P.52に記述。 問2.14 データのキャッシュ機能について説明せよ。  P.52に記述。 問2.15 磁気ディスク装置との入出力において、アクセス順序の制御方法を三 つあげ 、その中の一つについて説明せよ。  P.54〜P.55に記述。 問2.16 通信制御の処理を複雑としている理由、つまり通信制御の特徴を四つ 示せ。  2.5.4項の記述の(2)〜(5)。 3章 問3.1 複数のファイルを管理する2種類の構造について、概要と特徴を示せ。  P.60〜P.61に記述。 問3.2 ファイル実体の管理において、等分割された領域の大きさが4KBで、 「ファイル実体の格納位置に関する情報」の大きさが10エントリの場合につ いて、以下の問に答えよ。  (問1)直接管理で管理できるファイル実体の大きさは、いくつか。  4KB×10=40KB  (問2)間接管理において、間接表として等分割された領域を利用し間接表 の1エントリが8バイトの場合、管理できるファイル実体の大きさは、いくつ か。  4KB×(4KB÷8B)×10=20MB 問3.3 ビットマップ管理法とリスト管理法の特徴を表で示せ。  表3.2.1。 問3.4 リスト管理法で256KBの領域を管理する場合、以下の条件で処理を行 った後のメモリの様子を図に示せ。 (条件1)空き領域を管理する管理部は、大きさを示す4Bと次の領域へのポ インタを示す4Bの計8Bからなる。 (条件2)領域の確保は、リストの最初からたどり、確保する大きさ以上の空 き領域が見つかると、その領域から切り出す。 (処理1)64Bの領域を確保 (処理2)128Bの領域を確保 (処理3)32Bの領域を確保 (処理4)(処理2)で確保した128Bの領域を解放 (処理5)64Bの領域を確保 ==解答は別紙== 問3.5 内部断片化と外部断片化の各々について、図を用いて説明せよ。  3.2.2項に記述。 問3.6 ファイル実体の領域を管理する際、一つのリスト列で管理する時の問 題を示し、リストを工夫する例を示せ。  P.77〜P.78に記述。 問3.7 ファイル実体の領域を管理する二つの方法について、概要と特徴を表 で示せ。  表3.2.2。 4章 問4.1 プロセスの状態遷移を図に示し、説明せよ。  P.90〜P.93に記述。 問4.2 タイムスライス機能について説明せよ。  P.95〜P.96に記述。 問4.3 プリエンプション機能について説明せよ。  P.96〜P.98に記述。 問4.4 下記の三つのプロセスが同時にREADY状態から始まった時、プロ セスの実行順序について、最初の2秒間を図を用いて説明せよ。ただし、プロ セスの優先度は、値が大きいほど高いとする。また、初期状態において、優先 度2のREADY状態のキューは、プロセスB、プロセスCの順序でキューイ ングされており、FIFOによるキュー操作を仮定する。さらに、プロセッサ 処理のいかなる時点においてもプリエンプションが可能で、かつタイムスライ ス間隔が1秒とする。プリエンプションによりプロセッサを横取りされたプロ セスやタイムスライスされたプロセスは、READYキューの最後に繋がれる とする。  ・プロセスA(優先度3)は、プロセッサ処理0.5秒と入出力待ち1.5秒を 繰り返す。  ・プロセスB(優先度2)は、プロセッサ処理1.2秒と入出力待ち0.6秒を 繰り返す。  ・プロセスC(優先度2)は、プロセッサ処理0.9秒と入出力待ち1.0秒を 繰り返す。 ==解答は別紙== 問4.5 多重仮想メモリ空間について説明し、特徴を二つ示せ。  P.101〜P.102に記述。 問4.6 オンデマンド・ページングについて、以下の問に答えよ。 (問1)ページ例外フラグはどのように使われているか説明せよ。  P.106〜P.107に記述 (問2)ページ例外からページイン処理の流れを説明せよ。  P.108と図4.1.11に記述。 (問3)優先的にページアウトするページの選択方法を、ページの参照と更 新の観点から述べよ。  P.110〜P.112に記述。 問4.7 危険区域(クリティカルセクション)について説明せよ。  P.118に記述。 問4.8 セマフォの基本操作であるP操作とV操作について説明せよ。  P.120〜P.121に記述。 問4.9 排他制御が必要となる場合を例をあげて説明せよ。排他制御しないと 不都合になることがわかるように説明すること。  P.121〜P.122に記述。 問4.10 デッドロックについて例をあげて説明せよ。  P.125〜P.126に記述。図4.3.5を参照。 問4.11 メッセージの授受方法を二つあげ、その概要を説明し、長所と短所を 示せ。  4.4.1項に記述。 1 1