理工基礎 熱・統計力学

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サイエンスライブラリ理工基礎物理学  4

理工基礎 熱・統計力学

定価:
2,035
(本体:1,850円+税)

発行日:1984年11月1日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-0381-1

サイズ:並製A5

ページ数:184ページ

在庫:品切れ

内容詳細

多くの類書とは異なり,本書では高校物理とのつながりを考え,直観的に入りやすいように,気体分子運動論→統計力学→熱力学という順序で解説.終章には特に誤解されやすいエントロピーを適切な具体例で説明.

目次

0 モチベーション:なぜ統計力学か?
0-1 原子論的自然像
0-2 自然現象に現れるある種の規則性
0-3 マクロとミクロを結ぶもの−統計力学
0-4 補遺と考察のための問題
1 気体分子の運動−高校物理の復習を兼ねて
1-1 この章とつぎの章での基本的仮定
1-2 直進する分子
1-3 衝突する分子−一般論
1-4 衝突する分子−平均自由行程
1-5 壁に衝突する分子
1-6 問題
2 気体分子の運動−続き:理想気体の状態方程式
2-1 気体の圧力のミクロ的解釈
2-2 気体の圧力の計算
2-3 状態方程式と結び付き
2-4 分子の平均運動エネルギーと絶対温度
2-5 分子運動と気体の仕事
2-6 問題
3 統計力学の基本的な考え方−平衡状態のミクロ的解釈
3-1 一般的な統計的性質−標準偏差と平均値の比
3-2 理想気体分子の分布への応用
3-3 平衡状態と安定な分布
3-4 平均値の性質についての補遺
3-5 問題
4 状態と統計的集合
4-1 状態とは何か
4-2 量子力学的なミクロ状態
4-3 多数の粒子のつくる粒子系のミクロな状態
4-4 ミクロ状態と統計的集合
4-5 ミクロカノニカル集合と先駆的等確率の仮定
4-6 問題
5 熱平衡を表わす統計的集合−カノニカル集合
5-1 平衡の尺度となる状態量−エントロピー
5-2 エントロピー関数Sの性質
5-3 エントロピー関数Sの性質−続き:平衡の判定
5-4 一定温度の系を表す場合
5-5 カノニカル集合
5-6 問題
6 実用的な分布則
6-1 ミクロ粒子の同一性
6-2 分布則の導出−準備
6-3 分布則の導出−続き:完結まで
6-4 フェルミ-ディラック,ボーズ-アインシュタインの分布則
6-5 古典力学的分布則−マックスウェル-ボルツマンの分布則
6-6 問題
7 インターミッション:熱力学とはどういうものか?
7-1 熱力学とはどういう学問か?
7-2 熱力学の2法則
7-3 熱力学成立の事情
7-4 問題(第一法則に関して)
8 熱力学と統計力学
8-1 第一法則と統計力学
8-2 第一法則と統計力学−続き:熱と分布関数,仕事の一般化
8-3 第二法則と統計力学
8-4 エントロピーδQ/T
8-5 問題
9 非孤立系の平衡を知るもの−自由エネルギー
9-1 ヘルムホルツ自由エネルギー
9-2 孤立していない系の平衡の判定
9-3 ヘルムホルツ自由エネルギーと統計力学
9-4 もうひとつの自由エネルギー−ギッブス自由エネルギー
9-5 問題と補足
10 理想気体の熱力学
10-1 比熱とエンタルピー
10-2 理想気体の内部エネルギーと比熱(補足:熱力学的状態変数)
10-3 理想気体の断熱膨張
10-4 理想気体を使った熱機関−カルノー・エンジン
10-5 熱力学的絶対温度と可逆熱機関の効率
10-6 問題
11 理想気体の統計力学
11-1 理想気体の分配関数−応用の出発点
11-2 状態方程式と比熱の導出
11-3 エネルギー等分配の法則
11-4 エネルギー等分配法則の破れ
11-5 量子気体−金属内の自由電子
11-6 問題
12 自由エネルギーの応用
12-1 相転移の熱力学−クラペイロンの方程式
12-2 相転移の統計力学
12-3 化学平衡への応用
12-4 化学ポテンシャル
12-5 問題
13 補章:エントロピーはほんとうに減少しないか?
13-1 ひとつの理想的(空想的)なプロセス−マクスウェルの魔
13-2 魔の追放−エントロピーの収支計算
13-3 生命とエントロピー−ギップス自由エネルギーの収支
13-4 生命とエントロピー−続き:エントロピーの流れ
14 附録
14-1 附録1 マイコンシミュレーションのプログラム例
14-2 附録2 いろいろな附表\r
15 問題の答

サポート情報

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