生態学的視覚論

書影

 

ギブソン

生態学的視覚論

定価:
4,593
(本体:4,175円+税)
難易度:上級

発行日:1985年3月1日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-0393-4

サイズ:上製A5

ページ数:392ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

視覚を「脳と眼」の問題として捉えるのではなく,環境の中を動き回る,頭に付いている眼が,環境の中における対象を,「いかに見るか」という,視覚への生態学的アプローチの書.現代知覚心理学のパイオニア,ギブソンによる,古典光学に代わる生態光学の提唱.

目次

1 動物と環境
1-1 動物と環境の相互関係
1-2 動物の環境と物理的世界の相違
1-3 環境の時間的規模 事象
1-4 配置の不変性と変化
1-5 要約
2 媒質,物質,面
2-1 媒質
2-2 物質
2-3 面とその生態学的法則
2-4 物質面の性質
2-5 要約
3 生活体にとって意味のある環境
3-1 面の配置に関する用語
3-2 環境は動物に何を与えるか
3-3 一観察者の環境とすべての観察者の環境
3-4 要約
4 刺激作用と刺激情報との関係
4-1 発光体と照明される物体の区別
4-2 放射と照明の区別
4-3 放射光と包囲光の区別
4-4 包囲光の構造
4-5 刺激作用と刺激情報
4-6 いったい光りそのものを見ることはあるのか
4-7 エネルギーの作用としての刺激の概念
4-8 有効刺激としての包囲エネルギー
4-9 網膜像の伝統的理論
4-10 網膜像は視覚にとって必要か
4-11 光学的情報の概念
4-12 要約
5 包囲光配列
5-1 包囲光はどのように構造化されているのか 予備的考察
5-2 自然遠近法の法則 交差角
5-3 観察点が動く場合の光学的構造
5-4 隠れた面と隠す面の交替 遮蔽縁
5-5 包囲光はどのように構造化されているか
5-6 動く光源の下での変化項と不変項
5-7 水面のさざ波と波 特別な場合
5-8 要約
6 事象と事象を知覚するための情報
6-1 地上での事象の分類
6-2 事象の知覚に関する光学的情報
6-3 事象の因果関係
6-4 要約
7 自己 知覚に関する光学的情報
7-1 視野による自己の特定化
7-2 四肢の運動を特定するもの
7-3 移動を特定するもの
7-4 要約
8 アフォーダンスの理論
8-1 環境のニッチ
8-2 人間による自然環境の改変
8-3 地上の環境のアフォーダンス
8-4 アフォーダンスの概念の起源 その変遷
8-5 アフォーダンスの知覚に関する光学的情報
8-6 アフォーダンスに関する誤った情報
8-7 要約
9 直接知覚の実験的証拠 持続する配置
9-1 面の配置の直接知覚に関する証拠
9-2 面の配置の直接知覚の反証はあるのか
9-3 要約
10 外界の動きおよび自己の運動の知覚に関する諸実験
10-1 変化する面の配置の知覚
10-2 自己自身の運動の知覚
10-3 要約
11 遮蔽縁の発見とその知覚上の意味
11-1 カプランの実験
11-2 遮蔽縁の予期\r
11-3 可逆的遮蔽の理論
11-4 現時点で現在位置から見えるものが知覚されるものとは限らない
11-5 観察経路から時間的になされる知覚
11-6 定位の問題
11-7 公共的認識の問題
11-8 自己中心的意識のなぞ
11-9 隠れ,覗き見,プライバシー
11-10 要約
12 頭と眼で見ること
12-1 見回すことと見つめること
12-2 何によって外界を見るのか
12-3 環境および自己の意識
12-4 眼球 頭部系はどのようにはたらくのか 新しい理論の概略
12-5 刺激継起理論の誤謬
12-6 継起から場面への変換の理論
12-7 要約
13 移動と操作
13-1 移動と操作の進化
13-2 移動と操作の制御
13-3 移動の制御に必要な光学的情報
13-4 移動の視覚性制御のための法則
13-5 操作の視覚性制御の法則
13-6 内部の面の操作と知覚
13-7 要約
14 情報抽出理論とその帰結
14-1 情報の抽出について何が新しいか
14-2 伝統的知覚理論 入力処理
14-3 現在の経験と過去の経験との誤った二分法
14-4 非知覚的意識への新しい接近
14-5 心像化と知覚との関連性
14-6 認識への新しい接近
14-7 要約
15 絵画・写真と視覚的経験
15-1 線描画を示すことと知覚研究
15-2 画像とは何か
15-3 線描の理論と子供におけるその発達
15-4 実在するものであるかのような錯覚とは 画像の知覚の二重性
15-5 絵画における遠近法の効果
15-6 画像による表現は一種の記述か
15-7 視野の意識
15-8 遠近的配景の中に見られるものは何か つぎはぎ細工の遠近法か縁の遠近法か
15-9 線画の原理
15-10 要約
16 映画と視覚的経験
16-1 変化し続ける光の配列
16-2 映画によって得られるものは何か
16-3 言葉による叙述は何をもたらすか
16-4 映画における撮影とフィルム編集の理論
16-5 映画フィルムによる表現
16-6 要約

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