最新 運動と脳

書影

ライブラリ脳の世紀:心のメカニズムを探る  5

最新 運動と脳

体を動かす脳のメカニズム
定価:
2,640
(本体:2,400円+税)
難易度:中級

発行日:2000年3月1日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-0937-0

サイズ:並製A5

ページ数:264ページ

在庫:品切れ

内容詳細

「ヨーイ,ドン!」で走り出す瞬間,私たちの脳ではどのようなことが起こっているのだろうか? 本書では,ヒトとサルの運動のメカニズムをニューロンの活動から理解することを目的としている.PETやfMRIを使った最新の研究成果もまじえ,科学における最後の秘境といわれる脳と運動の関係を気鋭の著者がわかりやすく解説する.専門外の人にも理解できるよう,図を多用し,わかりやすく解説.

目次

1 ニューロン
1-1 ニューロンのはたらき
1-2 神経興奮のナトリウム説
1-3 シナプスとは
1-4 さまざまな伝達物質
1-5 伝達物質と受容体
1-6 長期増強(LTP)
1-7 長期増強の短期的効果と長期的効果
1-8 短期的効果
1-9 中・長期的効果
2 大脳
2-1 脳地図
2-2 細胞構築学的領野
2-3 体部位再現仮説
2-4 機能円柱仮説
2-5 皮質の内在性回路
2-6 錐体路
2-7 急性実験と慢性実験
2-8 力に関係している錐体路ニューロン
2-9 大きな運動と小さな運動
2-10 運動の方向性とニューロン活動
2-11 大脳皮質ニューロンの複数筋支配
2-12 皮質経由反射
2-13 運動の準備とニューロン活動
3 補足運動野
3-1 補足運動野の解剖学
3-2 体部位再現
3-3 脳内微小刺激
3-4 補足運動野ニューロンの感覚入力
3-5 ニューロン活動と運動
3-6 近位筋支配と遠位筋支配
3-7 両手操作と補足運動野
3-8 単純な運動と複雑な運動
3-9 より高次の運動に関係する補足運動野
3-10 自発性運動に関係する補足運動野
3-11 記憶を必要とする運動に関する補足運動野
3-12 帯状回運動野
3-13 前補足運動野
4 運動前野
4-1 運動前野の体部位再現
4-2 背側運動前野のニューロン活動
4-3 運動の軌跡とニューロン活動
4-4 腹側運動前野
4-5 ミラー・ニューロン
4-6 破壊実験
4-7 ヒトでの運動前野の破壊症状
5 頭頂葉
5-1 頭頂葉の解剖学
5-2 視床枕
5-3 頭頂葉のニューロンと運動野のニューロン
5-4 手操作ニューロン
5-5 力と方向選択性との関係
5-6 ダイナミクスとキネマティクス
5-7 失行症
6 前頭前野
6-1 前頭前野の解剖学
6-2 視床背内側核からの投射
6-3 前頭前野の機能\r
6-4 遅延反応
6-5 作動記憶
7 小脳
7-1 小脳のはたらき
7-2 ヒトの小脳とクジラの小脳
7-3 小脳の構造
7-4 小脳の内在回路
7-5 プルキンエ細胞
7-6 運動野のニューロンとの比較
7-7 単純スパイクと複雑スパイク
7-8 下オリーブ核の役割
7-9 橋核ニューロン・苔状線維の活動
7-10 ゴルジ細胞の特徴
7-11 小脳の進化
8 大脳基底核
8-1 大脳基底核の比較解剖学
8-2 大脳基底核の特徴
8-3 直接経路と間接経路
8-4 無動と寡動
8-5 大脳基底核のニューロン活動
8-6 淡蒼球のニューロン活動
9 視床
9-1 視床の解剖学
9-2 視床の立体構造
9-3 視床腹側核群
9-4 視床核群の線維連絡
9-5 視床のニューロン活動
9-6 ヒトにおける視床ニューロン
10 脳幹:歩行中枢
10-1 歩行中枢としてのはたらき
10-2 網様体脊髄路
10-3 網様体ニューロン活動
11 脊髄
11-1 脊髄
11-2 脊髄反射
11-3 筋紡錘
11-4 脊髄内のネットワーク
11-5 中枢性パターン発生器
12 ヒトの脳機能の研究:イメージング技術(PET,fMRI)
12-1 イメージング技術の進歩した背景
12-2 PETとfMRIの特徴
12-3 PETとfMRIのデータ処理の舞台裏
13 イメージング技術の成果
13-1 ヒトの運動関連領域
13-2 外的刺激に反応した運動
13-3 反応の選択
13-4 筋肉の出力
13-5 利き手(ラテラリティ)
13-6 視知覚運動課題
13-7 運動イメージ
13-8 運動の観察
13-9 運動の習熟
13-10 運動の錯覚
13-11 脳の総合的な解明をめざして
14 おわりに:脳の運動研究小史
14-1 運動研究の黎明
14-2 新しい記録法の開発−ガラス微小電極法
14-3 エックルス教授の門下生たち
14-4 新しい記録法の開発−金属微小電極法
14-5 カッツ教授の功績
14-6 ニューロンの形態学の研究
14-7 非侵襲的方法の幕明け
14-8 PETの創世紀
14-9 MRIからfMRIへ
14-10 MEGの進歩
14-11 筆者の研究について
14-12 コンピュータの進歩と脳研究の発展

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