磁気共鳴-ESR

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新・物質科学ライブラリ  15

磁気共鳴-ESR

電子スピンの分光学
定価:
3,520
(本体:3,200円+税)
難易度:上級

発行日:2006年3月10日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1122-9

サイズ:並製A5

ページ数:320ページ

在庫:品切れ

内容詳細

電子スピン共鳴(ESR)法は電子スピンを観測する唯一の分光法である.本書は基礎的な解説に努め,随所に応用例を取り上げた.見開きに整理された好個の教科・参考書.

目次

第1章 磁気共鳴分光学
1.1 物質の磁性と量子論
1.2 磁気共鳴の観測
1.3 電子スピンと核スピン
1.4 原子のスピン状態
1.5 分子のスピン状態
1.6 ESRの対象と研究目標
  演習問題

第2章 ESRの要素と原理
2.1 電子のスピン角運動量と演算子
2.2 スピン角運動量と磁気モーメント
2.3 スピンのゼーマン効果
2.4 軌道角運動量の寄与
2.5 軌道角運動量の凍結
2.6 スピンハミルトニアン
2.7 ラーモア歳差運動と磁気共鳴
2.8 回転座標系での磁気共鳴
2.9 遷移確率と選択則
2.10 緩和と線幅
2.11 ブロッホ方程式
2.12 吸収線形と線幅・強度
  演習問題

第3章 スピン間相互作用
3.1 磁気双極子相互作用
3.2 超微細相互作用
3.3 スピン分極
3.4 水素原子(S=1/2,I=1/2)
3.5 電子スピン間の磁気的相互作用I
3.6 微細構造
3.7 微細構造の多結晶パターン
3.8 微細構造定数とスピン間の距離
3.9 電子スピン間の磁気的相互作用II
3.10 拡張ブロッホ方程式
3.11 スピン間相互作用の影響
3.12 スピンハミルトニアンのまとめ
  演習問題

第4章 g値
4.1 共鳴位置とg値
4.2 g値の決定
4.3 g値の異方性
4.4 ラジカルのg値
4.5 遷移金属イオンのg値
  演習問題

第5章 溶液のESR
5.1 溶液のESRの特徴
5.2 超微細構造−等価な核スピン
5.3 超微細構造−等価な核スピンの複数の組
5.4 超微細分裂の高次効果
5.5 スピン密度と超微細結合定数
5.6 分子軌道と超微細結合定数
5.7 スペクトルシミュレーション
5.8 同位体置換
5.9 溶媒効果
5.10 溶液におけるダイナミックス
5.11 化学交換
5.12 ビラジカルのスピン交換
  演習問題

第6章 固体のESR
6.1 固体のESRの特徴
6.2 gテンソルの求め方
6.3 超微細結合テンソルの求め方
6.4 Dテンソルの求め方
6.5 反磁性マトリックス中の有機ラジカル
6.6 gとAテンソルを含む多結晶パターン
6.7 結晶中の捕捉ラジカル・格子欠陥
6.8 超微細結合定数の異方性
6.9 三重項状態のESR
6.10 多重項状態のESR
  演習問題

第7章 遷移金属イオンのESR
7.1 遷移金属イオンの結晶場
7.2 遷移金属イオンの電子状態
7.3 d電子遷移金属イオンのESR
7.4 f電子遷移金属イオンのESR
7.5 超微細相互作用と共有結合性
  演習問題

第8章 気体のESR
8.1 気体のESRの特徴
8.2 原子
8.3 二原子分子
8.4 気体のESRの応用研究
  演習問題

第9章 ESRの応用的展開
9.1 スピントラップ法
9.2 スピンプローブ法とスピンラベル法
9.3 生体系・生物化学への展開
9.4 機能性材料への展開
9.5 物性研究
  演習問題

第10章 ESRの新しい手法
10.1 時間分解ESR法
10.2 多重共鳴法
10.3 ESRの新規検出法
10.4 高磁場・高周波ESR法
10.5 パルスESR法
  演習問題

第11章 ESR実験
11.1 回路構成I
11.2 検出感度・分解能の向上
11.3 回路構成II
11.4 アクセサリー
11.5 実験方法の注意点

付録
演習問題略解
参考書籍と参考文献
索引

サポート情報

正誤表

正誤表(第1刷)


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「磁気共鳴-ESR」 サポートページ



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