新版 社会のイメージの心理学

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セレクション社会心理学  5

新版 社会のイメージの心理学

ぼくらのリアリティはどう形成されるか
定価:
1,980
(本体:1,800円+税)
難易度:入門

発行日:2013年4月10日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1320-9

サイズ:並製四六

ページ数:288ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

テレビで事件や事故の映像を見るとき,現実に起きたできごとだと思うのはなぜなのでしょうか.電車や飛行機にはなぜ安心して乗れるのでしょうか.ネット上の情報は信頼に値するものなのでしょうか…….本書は,社会の中で生じるできごとやものごとを本当に起きたことなのだと理解するときに感じられる現実感--「社会的現実」について長年研究を重ねてきた著者が,初版刊行後様々に展開してきた研究素材をふんだんに盛り込んで縦横に論じた意欲作です.震災後の日本社会における突破口を模索した一冊ともなっています.

目次

1 悲劇のリアリティ―社会的現実とは
  「911」
  「311」
  社会的現実とは
  社会的現実論の展開

2 「信じられないけれど,本当?」―社会的現実の基盤としての制度
  制度が現実の枠組みを作る
  ミルグラムの服従実験―制度の「強制力」
  社会的現実を形成する力の重層性

3 「日常的常識」と社会的現実
  パニックの話
  パニックより難しい異常の認識
  「しろうと理論」の世界
  テクノロジーと「しろうと理論」
  「しろうと理論」が誤る深刻さ
  プロフェッショナルのブラックボックス化は市民を救うか

4 信頼と社会構造
  信頼と安心
  対人的信頼
  制度信頼
  制度信頼のインフォームドコンセント
  信頼の価値共有モデル
  まとめ―信頼の守備範囲

5 異質な他者のいる世界
  信頼と互酬性
  異質な他者のいる集団・ネットワーク
  意見一致追求傾向による集団思考―異質な他者の役割
  異質な他者と逸脱行動―個人の社会的な影響力
  まとめ―互酬性形成と異質な他者とのコンセンサス形成

6 マスメディアとインターネット
  マスメディアの作り出す「共有世界」
  社会的現実のバイアス
  情報解釈の代理人としてのマスメディア
  インターネットがもたらす変化
  まとめ―情報環境の転変と社会的現実

7 社会のイメージの心理学
  社会的現実を問い直す
  ファイナル・レヴュー
  私たちは社会をエンジニアリングできるか―制度設計と社会心理学
あとがき

引用文献

サポート情報

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