高次元共形場理論への招待

SGCライブラリ  153

高次元共形場理論への招待

3次元臨界Ising模型を解く
定価:
2,420
(本体:2,200円+税)
難易度:上級

発行日:2019年10月25日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1460-2

サイズ:並製B5

ページ数:176ページ

在庫:在庫なし

内容詳細

3次元Ising模型の臨界指数を共形ブートストラップで求めることを目標に,場の理論と統計物理学の最低限の知識に基づいて共形場理論を基礎から解説.

目次

第1章 本書を読むにあたって
  1.1 Polyakovのインタビュー
  1.2 本書の構成と予備知識

第2章 共形対称性とは?
  2.1 はじめての共形対称性
  2.2 Euclid空間上の共形代数

第3章 統計物理学と共形対称性
  3.1 臨界現象の普遍性
  3.2 くりこみ群とスケール不変性
  3.3 なぜ場の「量子論」か?

第4章 素粒子物理と共形対称性
  4.1 散乱行列の共形対称性
  4.2 ツリーレベルの例
  4.3 高エネルギー物理と共形対称性

第5章 共形対称性と保存則
  5.1 場の変換性
  5.2 共形対称性と保存則
  5.3 具体例:自由なMaxwell理論

第6章 Weyl対称性と共形対称性
  6.1 Weyl対称性とは?
  6.2 Zuminoの定理
  6.3 Weylアノマリー

第7章 演算子と状態
  7.1 局所演算子と共形変換
  7.2 2つの状態空間
  7.3 共形場理論の基本的な性質

第8章 相関関数
  8.1 スカラー演算子の相関関数
  8.2 テンソル演算子の相関関数

第9章 自由スカラー場
  9.1 古典自由スカラー場と共形対称性
  9.2 Minkowski時空での量子化と相関関数
  9.3 シリンダー時空での量子化

第10章 空間埋め込み法
  10.1 高次元への埋め込み
  10.2 例1:スカラー相関関数
  10.3 例2:テンソル相関関数

第11章 共形代数の表現論
  11.1 最低ウェイト表現と特異ベクトル
  11.2 ユニタリ性とユニタリティバウンド
  11.3 共形幾何との関係

第12章 演算子積展開
  12.1 演算子積展開の一般論
  12.2 応用:共形摂動論とWilson-Fisher固定点

第13章 共形ブロック
  13.1 定義と基本的性質
  13.2 演算子形式
  13.3 漸化関係式の方法と有理式近似
  13.4 共形Casimir方程式

第14章 共形ブートストラップ1
  14.1 交差対称性と共形ブートストラップ
  14.2 解析的な性質と簡単な応用
  14.3 共形データを調べる物理的な動機

第15章 共形ブートストラップ2
  15.1 半正定値計画問題への書き換え
  15.2 数値的な実装と結果
  15.3 連立共形ブートストラップと3次元臨界Ising模型の解

第16章 今後の展望

付録A 運動量空間・Mellin空間
  A.1 運動量表示
  A.2 Mellin表示

付録B Lorentz領域での共形場理論とブートストラップ
  B.1 a-定理
  B.2 演算子積展開演算子に現れる高いスピンの演算子の構造
  B.3 高いスピンのカレント保存則
  B.4 平均化されたナルエネルギー条件(Averaged Null Energy Condition:ANEC)
  B.5 共形加速器理論
  B.6 量子情報理論との関係

参考文献
索引

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