物性物理学講義

SGCライブラリ  173

一歩進んだ理解を目指す

物性物理学講義

定価:
2,640
(本体:2,400円+税)
難易度:中級

発行日:2022年1月25日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1533-3

サイズ:並製B5

ページ数:224ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

本書は,学部で学ぶ初歩的な固体物理学の内容を前提としつつそこから最先端の研究活動で必要となる専門的な知識までの間のギャップを埋めるような教科書を目指して執筆された.研究活動の中で「これをわかっておくと見通しがよくなる」「ここまで知っておけば研究発表を聞いた時によく理解できるようになる」という事柄が随所に散りばめられている.

目次

第1章 第二量子化
  1.1 第二量子化の概要
  1.2 第一量子化の記法のまとめ
  1.3 1粒子状態
  1.4 相互作用のないフェルミ粒子系
  1.5 1体相互作用の記述法
  1.6 2電子状態
  1.7 2体相互作用の記述法
  1.8 場の演算子の時間発展
  1.9 物理系の記述例
  1.10 期待値に関する公式

第2章 原子・分子
  2.1 水素の原子軌道
  2.2 Z≥2の原子の原子軌道
  2.3 擬ポテンシャル
  2.4 フントの規則
  2.5 分子軌道
  2.6 分子軌道の分類
  2.7 配置間相互作用法(CI法)
  2.8 イオン結合

第3章 共有結合
  3.1 ダイヤモンド構造での共有結合
  3.2 強束縛模型(tight-binding model)
  3.3 ダイヤモンド構造の強束縛模型
  3.4 バンド構造の見方
  3.5 閃亜鉛鉱型結晶構造
  3.6 グラフェン

第4章 金属
  4.1 電子ガス模型
  4.2 電子ガス模型の運動エネルギー
  4.3 電子ガス模型の相互作用項
  4.4 金属結合
  4.5 相関関数
  4.6 電子ガス模型の性質

第5章 金属の線形応答
  5.1 自由電子系の外場応答
  5.2 線形応答係数の導出
  5.3 自由電子系の外場応答(続き)
  5.4 相互作用のある電子系の外部応答
  5.5 静電遮蔽
  5.6 フリーデル振動
  5.7 応答関数の一般的な性質

第6章 固体の電子状態
  6.1 密度汎関数理論の基礎
  6.2 コーン-シャム方程式
  6.3 密度汎関数理論で用いられる近似手法
  6.4 金属元素
  6.5 イオン結合
  6.6 共有結合とイオン結合
  6.7 強誘電体

第7章 超伝導
  7.1 超伝導現象
  7.2 BCS変分波動関数
  7.3 BCSハミルトニアン
  7.4 平均場理論
  7.5 超伝導の状態密度
  7.6 超伝導の比熱
  7.7 外場に対する線形応答
  7.8 マイスナー効果の導出
  7.9 コヒーレンス長
  7.10 ギンツブルグ-ランダウ理論

第8章 実験手法
  8.1 散乱実験
  8.2 光学応答
  8.3 角度依存光電子分光(ARPES)
  8.4 走査トンネル顕微鏡(STM)
  8.5 熱力学量
  8.6 極限環境
  8.7 物質探索の面白さ―結びにかえて―

付録A さらに学びたいひとのために

参考文献
索引

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