ゆらぐ系の熱力学

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ゆらぐ系の熱力学

非平衡統計力学の発展
定価:
2,750
(本体:2,500円+税)
難易度:上級

発行日:2022年12月25日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1563-0

サイズ:並製B5

ページ数:224ページ

在庫:在庫なし

内容詳細

非平衡熱力学の発展は,アインシュタインがブラウン運動から見出した揺動散逸定理の種やオンサーガーが見抜いた非平衡系に存在する普遍性を,久保らが線形応答理論へ体系付け,今日の「ゆらぎの定理」や「熱力学不確定性関係」へとつながっていく.本書では「揺動散逸定理」や「エントロピー」に着目し,ゆらぐ系の熱力学に関する発展をまとめた.

目次

第1章 ブラウン運動
  1.1 ブラウン運動とランジュバン方程式
  1.2 フォッカー・プランク方程式
  1.3 ウィーナー過程
  1.4 連続変数に対するマルコフ過程

第2章 揺動散逸定理と線形応答理論
  2.1 古典粒子系に対する揺動散逸定理
  2.2 線形応答理論

第3章 確率過程と詳細つりあい
  3.1 離散状態の確率過程
  3.2 詳細つりあい
  3.3 局所詳細つりあい

第4章 ゆらぐ系の熱力学
  4.1 対象となる物理系の例
  4.2 第1法則
  4.3 第2法則
  4.4 等温過程の熱力学
  4.5 情報とゆらぐ系の熱力学
  4.6 確率的時間発展の経路積分表示
  4.7 ゆらぎの定理とその周辺
  4.8 大偏差原理と定常状態ゆらぎの定理
  4.9 揺動散逸定理の破れと非平衡応答

第5章 有限時間熱力学と関連する話題
  5.1 熱機関と関連する系
  5.2 熱電現象の線形応答理論
  5.3 低散逸条件下でのサイクリック熱機関の仕事率と効率
  5.4 具体的な系での最大仕事率と効率
  5.5 仕事率と効率のトレードオフ
  5.6 エントロピーの分解と平衡近傍の性質
  5.7 制御スピードとエントロピー生成率
  5.8 エントロピーと初期通過時間

第6章 熱力学的不確定性関係
  6.1 簡単な例
  6.2 熱力学的不確定性関係
  6.3 応用

付録 本文の補足説明
  A.1 ウィーナー・ヒンチンの定理
  A.2 情報理論
  A.3 ペロン・フロベニウスの定理
  A.4 モーメントとキュムラント
  A.5 ガウス分布の諸性質
  A.6 時間反転操作
  A.7 いくつかの基礎的な不等式
  A.8 詳細つりあいの物理的背景
  A.9 ランジュバン方程式の経路積分表示
  A.10 順過程と逆過程を使った線形応答理論の導出
  A.11 量子開放系での有効方程式

参考文献
索引

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