テキスト 金融論

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テキスト 金融論

定価:
2,640
(本体:2,400円+税)
難易度:中級

発行日:2012年9月10日

発行:新世社

ISBN:978-4-88384-185-1

サイズ:並製A5

ページ数:336ページ

在庫:品切れ

内容詳細

本書は,銀行での実務経験もあり,長年大学での講義にも携わってきた著者が,その豊富な経験を活かして著した最新テキストである.近年,金融に関する情勢は国内外を問わず著しく変化しているが,本書は,そのような状況におけるわが国の金融の実像を,金融市場,金融機関,取引手法,および金融政策との関係を含めて,幅広く,体系的に理解することを目的としている.学部生・大学院生だけでなく,金融実務に携わる社会人にとっても知識・理解を深めるための有力な手掛かりとなる一冊である.一つのテーマを見開き2頁に収め,読みやすさにも配慮した.見やすい2色刷.

目次

第I部 金融の基本機能

第1章 金融の役割
  1.1 金融の基本的な機能
  1.2 金融取引と資産・負債
  1.3 経済活動と資金過不足
  1.4 金融市場と取引の留意点

第2章 金融機関の機能
  2.1 取引効率の向上
  2.2 情報生産機能
  2.3 金融仲介と資産変換機能
  2.4 多様な金融機関と機能

第3章 通貨の役割
  3.1 金融資産の類型
  3.2 通貨とその機能
  3.3 通貨の供給と信用創造
  3.4 通貨に対する需要
  3.5 通貨類似商品

第4章 資金の決済
  4.1 資金決済
  4.2 銀行振込と決済
  4.3 決済システム
  4.4 決済に関する中央銀行の役割

第5章 金融資産のリターンとリスク
  5.1 不確実性の存在と選好
  5.2 リスク回避型投資家の行動
  5.3 金融投資
  5.4 ポートフォリオの選択

第6章 金融商品の価格
  6.1 金利の役割
  6.2 金融商品の価格
  6.3 リスク・価格と取引行動

第7章 金融市場の役割
  7.1 金融市場のタイプと機能
  7.2 金融市場の類型化
  7.3 短期金融市場
  7.4 金融市場の専門機関

第8章 金融取引と金融システム
  8.1 金融取引のタイプ
  8.2 経済活動と金融システム
  8.3 金融システムの類型化

第II部 証券市場と派生市場

第9章 債券市場の特徴
  9.1 債券市場と価格
  9.2 債券の利回りと変動
  9.3 債券利回りの決定要因
  9.4 債券のデュレーション

第10章 株式市場の特徴
  10.1 株式の意味
  10.2 株式市場
  10.3 株価の変動
  10.4 株式投資の尺度

第11章 金融市場の効率性
  11.1 市場の効率性
  11.2 バブル現象
  11.3 アノマリー現象と「非合理的」判断・行動
  11.4 意思決定に関する歪み

第12章 証券化商品市場
  12.1 伝統的市場と証券化商品市場
  12.2 証券化商品と特徴
  12.3 投資信託の市場

第13章 金融派生商品市場I:先物
  13.1 金融派生商品
  13.2 先物・先渡取引
  13.3 先物価格の決定

第14章 金融派生商品市場II:オプション
  14.1 原資産価格と行使価格
  14.2 コールとプットの関係
  14.3 プレミアムの決定
  14.4 オプションを利用した取引

第15章 金融派生商品市場III:スワップ取引
  15.1 スワップの概要
  15.2 金利スワップ
  15.3 OISと通貨スワップ
  15.4 クレジット・デリバティブ

第16章 外国為替市場
  16.1 国際金融取引
  16.2 外国為替相場
  16.3 外貨ポジションと外国為替市場
  16.4 外国為替市場と通貨当局
  16.5 外国為替相場の変動

第III部 企業とファイナンス

第17章 企業価値と収益・財務構造
  17.1 企業の行動と価値
  17.2 収益力と財務構造
  17.3 企業活動と資金調達

第18章 投資活動と資金調達
  18.1 投資規模の決定
  18.2 資金調達の手段
  18.3 資金調達と企業価値

第19章 不完全な資本市場
  19.1 課税の存在
  19.2 資本市場の不完全性
  19.3 ペッキング・オーダー理論
  19.4 調達手段の多様化
  19.5 知的資産と金融

第20章 企業と金融機関の関係
  20.1 顧客との取引のタイプ
  20.2 リレーションシップ型取引の特徴
  20.3 企業の取引銀行数
  20.4 メインバンク制
  20.5 顧客関係の変化と企業再生

第21章 企業と投資ファンド
  21.1 各種ファンドとオルタナティブ投資
  21.2 ヘッジファンド
  21.3 M&Aとその意義

第IV部 銀行業とリスク

第22章 銀行業の特性
  22..1 銀行の活動
  22.2 大手行の特性
  22.3 大手行の利益構造
  22.4 地域銀行の活動
  22.5 協同組織金融機関の活動

第23章 銀行業のリスク
  23.1 銀行の典型的なリスク
  23.2 流動性リスク
  23.3 リスク管理と損失への対処
  23.4 統合リスク管理

第24章 信用リスクと市場リスクの管理
  24.1 信用リスクと外部格付
  24.2 信用リスクの管理
  24.3 不良債権の処理
  24.4 市場リスクの所在
  24.5 リスクの把握方法

第25章 プルーデンス政策
  25.1 プルーデンス政策の意義
  25.2 事前的対応
  25.3 自己資本比率規制
  25.4 セーフティ・ネット
  25.5 マクロ・プルーデンス

第26章 国際的な危機
  26.1 通貨危機
  26.2 金融危機と債務危機
  26.3 危機への対処とIMF
  26.4 国際協調

第V部 中央銀行とマクロ金融政策

第27章 中央銀行と金融政策
  27.1 中央銀行の政策
  27.2 政策運営の体系
  27.3 金融政策の運営
  27.4 金融政策の手段

第28章 金融政策と波及経路
  28.1 日本銀行当座預金
  28.2 資金過不足と金融調節
  28.3 準備預金制度と金融調節
  28.4 金融政策の波及

第29章 金融政策の有効性
  29.1 有効性を支える条件
  29.2 金融政策のルールと効果
  29.3 インフレ・ターゲット政策
  29.4 金融危機発生下の効果

第30章 経済環境の変化と金融政策
  30.1 経済環境変化のインパクト
  30.2 非伝統的金融政策の登場
  30.3 金融市場のグローバル化
  30.4 金融技術革新の影響

参考文献

索引

サポート情報

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堀江康熙・有岡律子著『テキスト金融論』第1刷におきまして 誤りがございました。お詫びして訂正いたします。

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