演習形式で学ぶ 一般相対性理論

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近年,特に大学理工系の大学院の充実はめざましいものがあります.しかしながら学部上級課程や大学院課程の学術的なテキスト・参考書はきわめて少ないのが現状です.
本ライブラリは,これらの状況を踏まえて,数理科学諸分野および関連する領域から現代的なテーマやトピックスを順次とりあげ,時代の要請に応える魅力的なライブラリを構築しようとするものです.

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SGCライブラリ  194

演習形式で学ぶ 一般相対性理論

定価:
2,860
(本体:2,600円+税)
難易度:中級

発行日:2024年10月25日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1615-6

サイズ:並製B5

ページ数:232ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

Einsteinが一般相対性理論を提唱してからすでに100 年以上経っている.この理論は観測・実験によりますます確かなものとなっているだけでなく,その重要性は日増しに増している.本書では,演習形式によって自ら問題を解きながら一般相対性理論を学ぶことができる.2022年刊行の「演習形式で学ぶ 特殊相対性理論」(SGC-175)の姉妹書.

目次

第1章 NewtonからEinsteinへ
  1.1 Newton重力理論vs.特殊相対性理論
  1.2 等価原理と重力
  1.3 時空のゆがみ

第2章 曲がった時空の幾何学
  2.1 Riemann幾何学
  2.2 外曲率とGauss-Codazzi方程式

第3章 曲がった時空における粒子の運動
  3.1 測地線方程式
  3.2 光の経路
  3.3 測地線偏差

第4章 一般相対性理論
  4.1 一般相対性原理
  4.2 Einstein方程式
  4.3 変分によるEinstein方程式の導出
  4.4 Einstein方程式の弱場近似
  4.5 ADM形式

第5章 時空の対称性と保存量
  5.1 空間の対称性とKilling方程式
  5.2 最大対称空間
  5.3 4次元時空
  5.4 対称性と保存量
  5.5 重力場のエネルギー・運動量擬テンソル
  5.6 大域的保存量

第6章 球対称時空と粒子の運動
  6.1 球対称時空
  6.2 Schwarzschild時空における粒子の運動
  6.3 水星の近日点移動
  6.4 光の軌道と屈折
  6.5 Shapiro遅延

第7章 超高密度天体と重力崩壊
  7.1 Schwarzschild内部解
  7.2 星の最小半径
  7.3 Tolman-Oppenheimer-Volkoff(TOV)方程式
  7.4 重力崩壊

第8章 ブラックホールの時空
  8.1 Schwarzschild特異性
  8.2 Eddington-Finkelstein座標
  8.3 Kruskal座標
  8.4 Penrose時空図

第9章 ブラックホールの性質
  9.1 回転ブラックホール
  9.2 Kerr時空における測地線
  9.3 Kerrブラックホールの時空構造
  9.4 ブラックホールの特徴
  9.5 ブラックホール力学

第10章 重力波
  10.1 重力波の伝播
  10.2 重力波のエネルギー
  10.3 重力波の放出
  10.4 重力波の検出

第11章 一様等方時空のダイナミクス
  11.1 一様等方時空
  11.2 膨張する宇宙とFriedmann方程式
  11.3 膨張宇宙論

補遺A 微分形式とRiemannテンソル
  A.1 微分形式による記述

補遺B 局所慣性系の時空と計量

参考文献
あとがき
索引

サポート情報

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