数理科学 2023年3月号

数理科学 2023年3月号 No.717

統計物理の視点で捉える確率論

定価:
1,049
(本体:954円+税)

発行月:2023年3月

JAN:4910054690330

在庫:在庫あり

内容詳細

私たちの身の回りにはランダムに表される現象が数多く存在しています.そういった現象を記述する確率論は様々な研究を経て発展し,現代物理の基礎をなす熱・統計力学や近年急速に進展している機械学習といったいろいろな数理科学と密接に関連しています.本特集では,現象はいかに確率的に表されるかをテーマに,ランダムさが有する普遍性にも着目しながら,物理学およびその周辺分野での確率・統計と関連した様々な研究を取り上げていきます.

表紙CGコメント

今回の表紙画像では,立方体の辺を再帰的に枝分かれさせ,その線分から正方形を断面とするチューブを生成しています.枝分かれの発生位置が線分の黄金分割となるように設定し,さらに確率的に枝分かれを発生させることで,調和と乱数性を形状に組み入れています.(巴山竜来)

目次

特集

  • 巻頭言
    白井朋之
  • 統計物理学と確率論
    中島 誠
  • 臨界現象と確率論
    原 隆
  • 迷路とランダムウォークの不思議な関係
    白石大典
  • 平衡と非平衡の確率過程
    田崎晴明
  • 粒子系・界面成長モデルからKPZ普遍性
    角田謙吉
  • ランダムな面からランダムな点と線のダイナミクスへ
    ~ ガウス自由場,ダイソン模型,多重SLE ~
    香取眞理
  • 計算機科学のMCMC法
    来嶋秀治
  • 深層学習の統計力学
    吉野 元

書評

  • 空間グラフのトポロジー
    ~ Conway‒Gordonの定理をめぐって ~
    大城佳奈子

連載

  • 計算機科学の数学 4
    ~ 一階述語論理(1) ~
    龍田 真
  • 深層学習の統計神経力学 11
    ~ 汎化誤差のまとめと層状回路における計量と曲率再訪 ~
    甘利俊一

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