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数理科学 2025年11月号
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内容詳細
線形代数において象徴的な概念である「行列」は,数理諸現象の線形性や振舞いを記述したりと,理系学問のあらゆる場面で活躍する重要なツールであり,その応用は極めて多岐にわたります.本特集では,この行列にフォーカスして,数理科学の種々の分野における行列の使われ方や数理諸現象の行列による表現,その表現にまつわる理論などを取り上げ,行列表現の真価に迫ります.
巻頭言(松枝宏明)/線形代数と行列(戸松玲治)/微積分における行列たち(川平友規)/関数解析と行列(鈴木悠平)/有限群の射影表現(渡辺悠樹)/情報幾何学と行列(鈴木達夫)/古典物理と力学系理論から(千葉逸人)/量子物理学と行列(桂法称)/統計物理学と行列(松枝宏明)/ランダム行列と行列積分論(木村太郎)
表紙CGコメント
マンデンブロ集合はある 2 次関数を漸化式として,その定数項が複素平面上を動くとき,それが収束するかどうかによって複素平面上で定義される集合です.今回の表紙ではマンデルブロ集合を四元数上に拡張し,3 次元領域上の点に対応する四元数が収束するかどうかによってその集合を描いています.(巴山竜来)