脳の情報処理

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ライブラリ 情報学 コア・テキスト  21

脳の情報処理

選択から見た行動制御
定価:
1,925
(本体:1,750円+税)
難易度:中級

発行日:2008年10月25日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1216-5

サイズ:並製A5

ページ数:176ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

本書は情報系学部学生を対象に「脳の情報処理」とは何かを分かりやすく丁寧に解説した入門書.私たちの行動・選択が脳のシステムによりどのようにして実現されているかにスポットを当てた.

目次

第1章 脳の情報処理とは
  1.1 ビュリタンのロバ
  1.2 選択に関わる心の動きとそれを支える脳

第2章 ニューロンの特性と視覚情報処理
  2.1 神経細胞による演算
  2.2 知覚情報処理のステップ
  2.3 V1での情報復元
  2.4 パターン認識のための前処理
  2.5 部分と全体の知覚
  2.6 側頭葉での形態知覚処理
  2.7 3次元空間内の対象との相互作用と頭頂葉
  2.8 対象の操作
  2.9 空間の知覚
  2.10 環境中の移動
  演習問題

第3章 情報を選択する―注意の機能
  3.1 注意の2つの機能
  3.2 古典的な注意研究
  3.3 近代的な注意研究
  3.4 空間手がかりによる注意の制御
  3.5 視覚探索
  3.6 干渉現象
  3.7 注意の最適制御のあり方
  3.8 能動的制御と割り込み
  3.9 注意の集中
  3.10 注意の集中と作業記憶
  3.11 干渉制御に関わる脳の仕組み
  3.12 脳の注意システム
  演習問題

第4章 脳の記憶システム
  4.1 記憶システムの構成
  4.2 入力バッファとしての感覚貯蔵
  4.3 精神活動を支える短期記憶
  4.4 長期記憶システム
  4.5 記憶障害と脳
  4.6 長期記憶と選択
  4.7 発達段階と選択的学習
  4.8 脳の可塑性と記憶
  4.9 先天盲での触弁別に見る脳の可塑性
  4.10 言語習得と臨界期
  4.11 臨界期から見た外国語の習得
  演習問題

第5章 脳の情動システム
  5.1 感情の機能的意義
  5.2 感情の諸機能
  5.3 脳の報酬系
  5.4 正の報酬による病理行動の習得
  5.5 負の報酬による回避行動の習得
  5.6 脳の情動システム
  5.7 情動の制御
  5.8 覚醒水準と行動制御
  5.9 脳の覚醒系
  5.10 好き嫌いと脳
  5.11 生まれつきと好き嫌い
  5.12 文化的・社会的影響
  5.13 好みの個人差と脳
  5.14 サヴァン症候群の脳
  演習問題

第6章 行動選択と意図
  6.1 自由意志
  6.2 意図の認識
  6.3 子どもの意図の認識
  6.4 随意行動と意図
  6.5 意図の錯誤
  6.6 意図の作話
  6.7 皮肉な意図
  6.8 運動制御に関わる脳の部位
  6.9 意図はどこで生ずるのか?
  6.10 意図はいつ生まれるのか?
  6.11 意図の生成と自由意志
  6.12 意図は何の役に立つのか?
  6.13 脳‐コンピュータインタフェースと意図
  演習問題

第7章 意識と脳
  7.1 無意識の影響
  7.2 意識的知覚を妨害する―バックワードマスキング
  7.3 バックワードマスキングと無意識的反応選択
  7.4 意識の基準
  7.5 脳の障害と意識
  7.6 盲視
  7.7 同時失認
  7.8 半側空間無視
  7.9 視覚保続
  7.10 意識と注意の関係
  7.11 意識は局在するのか?
  7.12 V1に意識は宿るのか?
  7.13 V1の内容は意識されないのか?
  7.14 フィードバックと意識
  7.15 意識の神経符号
  7.16 意識の機能的意味
  演習問題

引用文献
索引

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