弦理論と可積分性

SGCライブラリ  165

弦理論と可積分性

ゲージ-重力対応のより深い理解に向けて
定価:
2,750
(本体:2,500円+税)
難易度:上級

発行日:2021年2月25日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1502-9

サイズ:並製B5

ページ数:232ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

ゲージ-重力対応(AdS/CFT対応)における可積分性の発見により,対応の定量的な解析が一般・有限結合の場合に可能となり,ゲージ-重力対応,そして,対応に現れるゲージ理論/重力・弦理論の理解が大きく進んだ.さらに,弦理論・可積分性に基づく研究に触発され,ゲージ理論側の研究も大きく進展した.本書では,可積分性に基づくゲージ-重力対応の研究の一端を紹介する.

目次

第1章 ゲージ-重力対応
  1.1 曲がった時空中の弦理論
  1.2 Dブレインとブラックpブレイン
  1.3 弦理論とブラックホール
  1.4 D3ブレイン系
  1.5 反de Sitter時空とその中の弦理論
  1.6 極大超対称ゲージ理論
  1.7 ゲージ-重力対応
  1.8 ゲージ-重力対応と可積分性

第2章 古典可積分系
  2.1 Liouville可積分性
  2.2 作用-角変数
  2.3 Lax対
  2.4 r行列
  2.5 スペクトルパラメータ
  2.6 (1+1)次元場の理論
  2.7 可積分方程式の解

第3章 反de Sitter時空中の弦の古典解
  3.1 AdS5×S5中の弦理論の古典可積分性
  3.2 回転する弦の古典解
  3.3 S3⊂S5中の弦の有限帯解
  3.4 巨大マグノン解
  3.5 光的カスプ解・光的多角形解
  3.6 Pohlmeyer還元

第4章 量子スピン系
  4.1 Heisenberg模型
  4.2 N=2の場合
  4.3 Yang-Baxter方程式と保存量
  4.4 Bethe仮説
  4.5 su(3)スピン鎖模型
  4.6 一般のLie代数対称性を持つ模型
  4.7 2次元古典統計系

第5章 S行列理論
  5.1 量子力学におけるS行列
  5.2 相対論的場の理論におけるS行列
  5.3 2体散乱
  5.4 (1+1)次元可積分場の理論におけるS行列
  5.5 su(2)対称性を持つS行列
  5.6 スピノンの散乱
  5.7 因子化されたS行列とBethe仮説
  5.8 対角散乱とブートストラップ方程式
  5.9 Lie代数と対角散乱理論
  5.10 境界のある場合の散乱

第6章 熱力学的Bethe仮説
  6.1 Bethe(-Yang)方程式と熱力学
  6.2 有限サイズ効果
  6.3 共形摂動論
  6.4 Dynkin TBA
  6.5 Y系とT系
  6.6 境界エントロピーとT関数

第7章 極大超対称ゲージ理論/AdS5×S5中の超弦理論のスペクトル
  7.1 Penrose極限
  7.2 BMN極限
  7.3 極大超対称ゲージ理論の量子可積分性
  7.4 ゲージ-重力対応の古典/量子可積分性
  7.5 ゲージ-重力対応の有限結合スペクトル

第8章 極大超対称ゲージ理論の強結合散乱振幅
  8.1 MHV散乱振幅
  8.2 強結合散乱振幅と反de Sitter時空中の極小曲面
  8.3 強弱結合における解析の交錯と進展
  8.4 強結合散乱振幅と可積分性
  8.5 MHV散乱振幅と等質sine-Gordon模型
  8.6 強結合散乱振幅の解析的評価
  8.7 弱結合散乱振幅のブートストラップ
  8.8 強弱結合散乱振幅の比較
  8.9 有限結合散乱振幅

参考文献
索引

サポート情報

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