ディラック方程式

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臨時別冊・数理科学2014年3月

ディラック方程式

相対論的量子力学と量子場理論
定価:
2,525
(本体:2,295円+税)
難易度:中級

発行日:2014年3月25日

発行:サイエンス社

ISBN:4910054700343

サイズ:並製B5

ページ数:176ページ

在庫:品切れ

内容詳細

前半は波動方程式としてのディラック方程式について述べ,後半は場の理論におけるディラック場を,ヴァイル場,マヨラナ場とともに解説.素粒子理論で重要な役割を果たすスピン1/2の粒子を理論的にどのように記述するかについて基礎的な部分をまとめた.論理的に飛躍がなく,かつすっきりした記述と,細かい計算の丁寧な展開を心がけて書かれた好著.

目次

第1章 ディラック方程式
  1.1 シュレーディンガー方程式と相対性理論
  1.2 ディラック方程式
  1.3 ディラック方程式の解
  1.4 ディラック粒子のスピン
  1.5 電磁場中の粒子のディラック方程式
  1.6 非相対論的領域における相対論的補正
  1.7 自由粒子ハミルトニアンの対角化

第2章 一体問題
  2.1 中心力場中のディラック粒子
  2.2 クーロン場中のディラック粒子(水素原子)

第3章 相対論的共変性
  3.1 相対論との整合性
  3.2 ディラック方程式の共変形
  3.3 ディラック方程式が真に相対論的な理論であること
  3.4 空間反転,時間反転
  3.5 スピノル2つからスカラー,ベクトルを構成する
  3.6 ガンマ行列の代数
  3.7 スピルノ2つで作れる量

第4章 反粒子
  4.1 負エネルギー解
  4.2 反粒子の波動関数
  4.3 荷電共役行列C

第5章 ディラックスピノル
  5.1 スピン1/2粒子の状態空間
  5.2 任意の運動量・スピンの向きを持つディラックスピノル
  5.3 スピノルに対する射影子

第6章 量子場の理論とディラック場
  6.1 量子場
  6.2 場の演算子
  6.3 ラグランジアン密度と場の方程式
  6.4 スカラー場
  6.5 相互作用
  6.6 ディラック場

第7章 スピン1/2粒子の場
  7.1 ヴァイル場
  7.2 ヴァイルフェルミオンのスピン状態
  7.3 マヨラナ場
  7.4 ヴァイル場とマヨラナ場の関係

第8章 場と状態の変換,C, P, T
  8.1 場と状態のローレンツ変換
  8.2 ディラック場と状態のローレンツ変換
  8.3 荷電共役C
  8.4 パリティP
  8.5 時間反転T
  8.6 CP変換
  8.7 CPT変換とCPT定理
  8.8 相互作用と変換の位相
  8.9 粒子と反粒子の2体系

第9章 終章
  9.1 さいごに
  9.2 さらに勉強するために

付録A 電磁気
  A.1 荷電粒子の古典力学
  A.2 荷電粒子の量子力学
  A.3 ゲージ変換
  A.4 荷電粒子の相対論的力学

付録B 相対論
  B.1 特殊相対性理論
  B.2 4次元ベクトルとローレンツ変換
  B.3 4次元ベクトルと内積
  B.4 逆変換

付録C 球面調和関数
  C.1 球面調和関数

付録D ガンマ行列
  D.1 ガンマ行列の等価性
  D.2 ガンマ行列の積とトレース
  D.3 フィールツ組み替え
  D.4 ゴルドン分解
  D.5 ガンマ行列のマヨラナ表示

付録E D次元時空のガンマ行列とスピノル
  E.1 D次元時空におけるガンマ行列の表現
  E.2 D次元時空におけるスピノル

付録F 時間反転
  F.1 量子力学における時間反転

参考文献

索引

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