バーンアウトの心理学

書影

セレクション社会心理学  23

バーンアウトの心理学

燃え尽き症候群とは
定価:
1,540
(本体:1,400円+税)
難易度:中級

発行日:2004年6月25日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1069-7

サイズ:並製四六

ページ数:224ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

看護師,教師,ヘルパーなど「ヒューマンサービス」の現場において,精力的に仕事をしていた人が,あたかも「燃え尽きたように」急に意欲をなくし,職を離れてしまう現象が起きている.これは「バーンアウト」あるいは「燃え尽き症候群」と呼ばれ,近年研究が進められているが,本書はその原因,発症の仕組み,対処について,第一人者が心理学の立場からやさしく説き明かしたものである.

目次

1 バーンアウト研究の意義
  ヒューマン・サービス
  社会的背景
  バーンアウト研究の意義
  本書の構成

2 ストレスとバーンアウト
  ストレスとは
  ストレッサ
  ストレス反応
  ストレスのプロセス

3 バーンアウトの測定―マスラック・バーンアウト・インベントリー
  初期の研究
  マスラック・バーンアウト・インベントリー(MBI)
  MBIの因子構造
  検証的因子分析による吟味
  バーンアウト単因子説
  バーンアウト段階説
  複数原因説

4 MBIの展開とその他の尺度
  MBIのバリエーション―MBI-HSSとMBI-ES
  MBI汎用版(MBI-GS)
MBI-GSの下位尺度
MBI-GSの信頼性,妥当性
  MBI以外のバーンアウト尺度―バーンアウト・メジャー(BM)
  MBIとBM
  BMの信頼性,妥当性
  日本語版バーンアウト尺度
  バーンアウト測定の問題点

5 バーンアウトのリスク要因
  バーンアウトの因果モデル
  個人的な経験としてのストレス
  理想に燃え使命感にあふれた人を襲う病
  性格特性との関連
  履歴との関連
  個人要因と環境要因
  過重負担
  自律性
  仕事要求度―コントロールモデル
  役割ストレス(ストレッサ)
  人間関係

6 対処行動
  ストレス低減のための方策
  対処行動の類型化
  突き放した関心(detached concern)
  組織による対策
  ヒューマン・サービス組織の教育研修制度
  組織主導の教育プログラム
  組織による介入
  バーンアウトからの回復

7 バーンアウト研究の視点
  バーンアウト概念の拡大
  マスラックらの新しい研究モデル
  媒介要因としてのバーンアウト
  バーンアウトの先行要因とバーンアウトがもたらす結果
  バーンアウト研究の新しい枠組みとなりえるか?
  ふたたびバーンアウトとは何か?
  バーンアウト研究の視点
  感情労働
  感情労働の実証的研究
  情緒的負担感と感情労働
  ヒューマン・サービス職の労働負担

あとがき
引用文献
付録 日本版バーンアウト尺度

サポート情報

関連書籍

新版 人を傷つける心

大渕憲一

2,640円(税込)

中級
依頼と説得の心理学

今井芳昭

1,650円(税込)

中級
人をひきつける心

奥田秀宇

1,430円(税込)

中級