公共経済学 第2版

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新経済学ライブラリ  8

公共経済学 第2版

定価:
2,310
(本体:2,100円+税)
難易度:中級

発行日:2002年2月10日

発行:新世社

ISBN:978-4-88384-037-3

サイズ:上製A5

ページ数:248ページ

在庫:在庫なし

内容詳細

コンパクトな紙数で公共経済学のエッセンスを初学者から専門の学部生まで興味を持って学べるよう配慮した.「政府の失敗」を,より注意深く取り上げることで,集権的決定と自発的・分権的決定のいずれが望ましいか,についての考察とその方法を明らかにする.

目次

1 厚生経済学の基礎
1.1 交換の利益
1.2 厚生経済学の基本定理 (1)―パレート最適な資源配分
1.3 厚生経済学の基本定理 (2)―市場競争の効率性
1.4 社会的余剰の定義とその意義
1.5 権利・効率・厚生
1.6 市場の失敗

2 公共財
2.1 公共財の概念
2.2 公共財の最適供給
2.3 公共財の供給メカニズム (1)―自発的供給
2.4 公共財の供給メカニズム (2)―交渉による供給
2.5 公共財の供給メカニズム (3)―リンダール・メカニズム
2.6 公共財の供給メカニズム (4)―ピヴォッタル・メカニズム
2.7 公共財の供給メカニズム (5)―民主的投票による供給
2.8 地方公共財

3 外部効果
3.1 外部性と所有権
3.2 外部効果による市場の失敗
3.3 相互干渉
3.4 税金・補助金政策
3.5 排出権取引
3.6 混雑外部性と共有地の悲劇

4 産業の公共的規制
4.1 規模の経済性と不完全競争
4.2 限界費用価格形成原理
4.3 長期限界費用価格形成と公企業の投資計画
4.4 企業数の規制
4.5 次善の原則
4.6 非線形価格
4.7 他市場の歪みと次善の規制
4.8 市場の成果
4.9 コンテスタビリティ理論の限界と誘因両立的規制

5 費用便益分析
5.1 採算性の原則
5.2 指数基準
5.3 社会的余剰原則
5.4 異時点間に渡る費用便益の評価
5.5 次善の経済における計画評価
5.6 次善の小規模計画評価
5.7 社会的割引率
5.8 公共財の社会的費用
5.9 不確実性下の計画評価
5.10 計画評価と富の再分配

6 租税の経済学
6.1 租税の効果と厚生費用
6.2 租税の種類と等価性 (1)―静態的経済
6.3 固定資産への課税
6.4 租税の種類と等価性 (2)―通時的経済
6.5 ラムゼイ・ルール (1)―定式化
6.6 ラムゼイ・ルール (2)―解釈
6.7 税制の漸進的改革

7 効率と公平
7.1 社会的公平とは
7.2 所得分配の公平
7.3 資源配分と分配の公平
7.4 公共財・外部性としての所得再分配
7.5 社会保険と社会福祉
7.6 効率か公平か (1)―線形所得税のケース
7.7 最適線形所得税
7.8 効率か公平か (2)―非線形所得税のケース
7.9 個別物品税の導入
7.10 所得税か消費税,あるいは支出税か?
7.11 税制改革の展望

参考文献
練習問題解答
索引

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