簿記論15講

ライブラリ 会計学15講  1

簿記論15講

定価:
2,530
(本体:2,300円+税)
難易度:入門

発行日:2025年9月10日

発行:新世社

ISBN:978-4-88384-413-5

サイズ:並製A5

ページ数:312ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

活き活きとした解説により簿記を知的に愉しく学べる入門テキスト.無味乾燥とした「記帳訓練」「暗記」作業を超えて,「10年,20年後にも色褪せない『簿記の考え方』『複式簿記の力』を考える」ことを基本コンセプトに,「なぜそうなるのか」「ほかにどんな考え方があるのか」を問い,応用力の養成を目指した.総論ないし体系性を学習する第1部とそこから個別具体的な経済事象を捉える第2部で構成.

目次

第0部 複式簿記の世界へのいざない
第1講 複式簿記の世界へのいざない(1):座談会 Part 1
  1. 簿記の第一印象:簿記といつ,どのように出会い,どう思ったか?
  2. テキストの見どころ・味わってほしいところ

第2講 複式簿記の世界へのいざない(2):複式簿記の全体像
  2.1 会計の意義と財務諸表の必要性
  2.2 主要な財務諸表の構造
  2.3 基本的な会計用語
  2.4 簿記一巡の流れ
  2.5 個別の経済事象に対するルール・考え方
  練習問題

第1部 複式簿記の「宇宙」:全体を俯瞰する
第3講 記録
  3.1 文字や数字の歴史的な萌芽
  3.2 記録のコスト・ベネフィットを巡って
  3.3 数的記録のもたらす管理のための役立ち
  3.4 数的記録と貨幣的記録
  練習問題

第4講 二面性
  4.1 勘定式記録法
  4.2 勘定による諸財産の管理
  4.3 勘定による財政状態の把握
  4.4 勘定による経営成績の把握
  4.5 試算表における二面性
  練習問題

第5講 自動的な損益計算・在高計算:二面性のある社会とない社会
  5.1 はじめに
  5.2 二面性とB/S・P/Lの関係:ステップ
  5.3 計算目的と計算システム
  5.4 会計の基本等式:試算表
  5.5 減算の加算化:複式簿記への道
  5.6 クリーン・サープラス関係:損益計算書と貸借対照表の貸借差額の一致
  補論 会計の基本等式
  練習問題

第6講 貸借対照表と損益計算書のどちらが重要か?
  6.1 はじめに
  6.2 「自動的な在高計算と損益計算」とクリーン・サープラス関係:前講の復習
  6.3 B/SとP/Lのどちらが重要か?:定義の問題
  6.4 あえてどちらかを重視したらどうなるか:資産負債観と収益費用観
  6.5 例外:試算表等式の関係性が崩れるような定義の拡張
  補論 リサイクリングの仕訳と包括利益計算書
  練習問題

第7講 会計公準と期間損益計算
  7.1 会計学の議論の中心であった会計公準
  7.2 複式簿記とエンティティーの公準
  7.3 貨幣的評価の公準
  7.4 期間損益計算:継続企業の公準と発生主義会計
  練習問題

第8講 簿記(学)と会計(学)の関係
  8.1 簿記固有の論理
  8.2 受託責任機能と簿記
  8.3 受託責任機能に固有の記録
  練習問題

補講1 座談会 Part 2:簿記(学)と会計(学)の関係を巡って
  1. 簿記(学)と会計(学)の関係
  2. 形式と内容,それとも

第2部 複式簿記の「地球」:具体的な経済事象への接近
第9講 収益認識:商品販売1
  9.1 販売取引の種々の記帳方法
  9.2 収益の実現
  9.3 収益の認識に関する会計基準の考え方:権利と義務で考える収益認識
  練習問題

第10講 棚卸資産:商品販売2
  10.1 売上原価の把握
  10.2 棚卸減耗と商品評価損
  10.3 トレーディング目的で保有する棚卸資産の評価
  練習問題

第11講 設備資産
  11.1 減価償却
  11.2 減損会計
  練習問題

第12講 金融資産
  12.1 はじめに
  12.2 事業資産と金融資産の違い
  12.3 金融資産の仕訳の基本
  12.4 有価証券の測定:保有目的
  12.5 償却原価法:割引現在価値
  練習問題

第13講 負債
  13.1 負債の位置づけ
  13.2 社債
  13.3 引当金
  13.4 資産除去債務
  練習問題

第14講 資本
  14.1 資本の定義
  14.2 資本取引と損益取引の区別
  14.3 剰余金の配当と分配可能額
  14.4 自己株式
  14.5 新株予約権
  14.6 株式引受権
  練習問題

第15講 貸方区分:負債と資本との線引き
  15.1 貸方区分問題
  15.2 均衡思考体系と非均衡思考体系
  15.3 利益計算と貸借対照表貸方区分との関係
  15.4 会計主体論
  15.5 複式簿記の立場から見た負債と資本との区分の議論
  練習問題

補講2 企業組織再編
  補.1 企業の組織再編と会計
  補.2 企業結合の会計帳簿上の位置づけ
  補.3 連結会計の基本構造:個別財務諸表の合算と連結修正仕訳
  補.4 企業結合(合併)の会計処理
  補.5 連結会計の基本:連結修正仕訳
  練習問題

補講3 座談会 Part 3:次なる学習,そして研究へ向けて
  1. 本書執筆者の研究について
  2. 会計研究の様々なアプローチ
  3. 会計は実験できる:仕組みと人間心理の相互作用に迫る
  4. 読者が次に学習・研究すべき道はどこか
  5. 「古典」や歴史を紐解く重要性

あとがき
読書案内
謝辞
参考文献一覧
索引

サポート情報

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