一歩踏み込む 素粒子物理学

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近年,特に大学理工系の大学院の充実はめざましいものがあります.しかしながら学部上級課程や大学院課程の学術的なテキスト・参考書はきわめて少ないのが現状です.
本ライブラリは,これらの状況を踏まえて,数理科学諸分野および関連する領域から現代的なテーマやトピックスを順次とりあげ,時代の要請に応える魅力的なライブラリを構築しようとするものです.

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一歩踏み込む 素粒子物理学

弦理論と弦の場
定価:
2,640
(本体:2,400円+税)
難易度:中級

発行日:2025年10月25日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1649-1

サイズ:並製B5

ページ数:184ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

本書では,量子力学と場の量子論の基本的な知識を前提としつつ,弦理論の基礎を比較的少ない頁数で,しかしできる限り正確に理解できるように解説する.学部・大学院で学ぶ様々な理論や数学が弦理論の中でどのように生きているのかを実感し,それらの知識が互いに結びついて弦理論という大きな構造を形作っていることを理解することを目指す.

目次

第1章 はじめに ─ 素粒子論から弦理論へ ─
  1.1 素粒子とは
  1.2 量子力学から場の量子論へ
  1.3 ゲージ原理
  1.4 素粒子と重力 ─ 等価原理と量子論 ─
  1.5 弦理論 ─ 重力の量子論と統一理論 ─
  1.6 弦理論から弦の場の量子論へ

第2章 弦理論の第一量子化
  2.1 Polyakov作用
  2.2 BRST形式による量子化
  2.3 共形場理論 ─ 必須ガイド ─
  2.4 開弦の物理的補助条件
  2.5 開弦の物理的状態と頂点演算子
  2.6 閉弦の物理的状態と頂点演算子
  2.7 弦の散乱振幅

第3章 弦の場の理論
  3.1 弦の場
  3.2 開弦の場の理論
  3.3 古典解

第4章 サイン二乗変形と弦の場の理論
  4.1 開弦と閉弦
  4.2 スピン模型におけるサイン二乗変形
  4.3 共形場理論におけるサイン二乗変形
  4.4 タキオン真空とサイン二乗変形

付録A Polyakov作用の量子化
  A.1 Minkowski時空における量子化
  A.2 Euclid化
  A.3 QBの相似変換とDDF演算子
  A.4 定数背景磁場における開弦

付録B 共形変換とアノマリー
  B.1 エネルギー運動量テンソルの共形変換
  B.2 ゴースト数カレントの共形変換

付録C 3弦相互作用項
  C.1 Neumann係数
  C.2 数値計算に使える保存則について
  C.3 SU(1,1)生成子とスター積
  C.4 スリバーフレームでの表現

参考文献
索引

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