弦理論と行列模型

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SGCライブラリ  104

臨時別冊・数理科学2014年2月

弦理論と行列模型

弦理論の非摂動的定式化と新しい時空と物質の捉え方
定価:
2,462
(本体:2,238円+税)
難易度:上級

発行日:2014年3月10日

発行:サイエンス社

ISBN:4910054700244

サイズ:並製B5

ページ数:168ページ

在庫:在庫なし

内容詳細

本書は,弦理論の非摂動的定式化としての“行列模型”について解説したテキストである.議論の焦点である“創発する様々な時空”が,行列やゲージ場の自由度からどのように出現するのか,その仕組について解説しており,超弦理論のみならず非可換幾何学や量子重力理論の研究者にも有用となる一冊である.

目次

第1章 弦理論の非摂動効果
  1.1 弦理論の非摂動効果
  1.2 弦理論の非摂動的定式化の必要性

第2章 非臨界次元の弦理論と行列模型
  2.1 リューヴィル理論
  2.2 ランダム単体分割と行列模型
  2.3 直交多項式の方法
  2.4 球面極限
  2.5 ダブルスケーリング極限
  2.6 行列模型からみる弦理論の非摂動効果
  2.7 リゾルヴェント
  2.8 固有値インスタントン
  2.9 行列模型における時空の出現

第3章 ラージN還元
  3.1 行列場の理論のラージN還元
  3.2 ゲージ理論のラージN還元
  3.3 格子ゲージ理論におけるラージN還元
  3.4 実空間から見たラージN還元
  3.5 群多様体上のラージN還元
  3.6 N=4超対称ヤン・ミルズ理論の非摂動的定式化

第4章 行列模型におけるT双対
  4.1 Dブレーン有効作用とT双対
  4.2 オービフォルディングと格子上の超対称性ゲージ理論

第5章 非可換幾何と行列模型
  5.1 非可換平面
  5.2 非可換球面
  5.3 N=4超対称ヤン・ミルズ理論の非摂動的定式化2
  5.4 ツイスト還元模型

第6章 超弦理論と行列模型
  6.1 IIB行列模型
  6.2 世界面上のGreen-Schwarz作用との対応
  6.3 Dブレーン間の相互作用
  6.4 光円錐弦の場の理論の導出
  6.5 超弦理論の双対性
  6.6 微分演算子解釈と曲った時空の実現
  6.7 ユークリッド型模型のダイナミクス
  6.8 (3+1)次元膨張宇宙の出現

付録A リューヴィル作用の導出

付録B Van der Monde行列式

付録C Green-Schwarz作用の超対称性とK対称性

付録D 南部・後藤弦とSchild弦の対応

付録E 1ループ有効作用の計算

付録F ユークリッド型模型の有限性

参考文献

索引

サポート情報

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