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数理科学 2026年2月号
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内容詳細
初期宇宙の加速膨張“インフレーション”は,ビッグバン宇宙論の諸問題を解決するとともに,宇宙背景放射の観測などからも強くサポートされ,現代宇宙論の根幹をなすパラダイムの一つとして広く受け入れられています.また近年では,素粒子論や弦理論のみならず,非平衡統計力学や量子情報的な視点も幅広く取り入れるなど,多様な広がりを見せています.本特集ではインフレーション宇宙論について,入門的な解説から,模型構築や宇宙観測に関する現状と展望,さらに他の物理理論との関連まで幅広く取り上げます.
巻頭言(野海俊文)/インフレーション宇宙論の基礎 ― インフレーションへの入門的な導入(向山信治)/原始重力波 ― インフレーションの痕跡を捉える(黒柳幸子)/インフラトンの正体は何か? ― 素粒子物理・弦理論の観点からのインフレーション理論とスワンプランド予想(濱田雄太)/原始ブラックホール ― インフレーションが生み出した宇宙最初の天体(齊藤遼)/原始揺らぎの非ガウス性 ― 理論と観測(白石希典)/宇宙論的加速器物理学 ― 超高エネルギー実験場としてのインフレーション宇宙(野海俊文)/インフレーションと非平衡統計力学 ― 確率過程としてのインフレーション宇宙(多田祐一郎)/量子情報とインフレーション ― 原始重力波の量子性(菅野優美)/ホログラフィック原理と宇宙創成(疋田泰章)