数理科学 2026年2月号

2006年度 日本数学会出版賞受賞
科学の最前線を紹介する月刊誌

自然科学と社会科学はいまどこまで研究されているか,つねに科学の最前線を明らかにし,大学・企業で注目を浴びている雑誌です.
毎月20日発売 B5判 約80ページ 定価(本体:954円+税)

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数理科学 2026年2月号 No.752

インフレーションから拡がる物理の発展

初期宇宙が創造する多彩な理論研究
定価:
1,049
(本体:954円+税)

発行月:2026年2月

JAN:4912054690266

在庫:在庫あり

内容詳細

初期宇宙の加速膨張“インフレーション”は,ビッグバン宇宙論の諸問題を解決するとともに,宇宙背景放射の観測などからも強くサポートされ,現代宇宙論の根幹をなすパラダイムの一つとして広く受け入れられています.また近年では,素粒子論や弦理論のみならず,非平衡統計力学や量子情報的な視点も幅広く取り入れるなど,多様な広がりを見せています.本特集ではインフレーション宇宙論について,入門的な解説から,模型構築や宇宙観測に関する現状と展望,さらに他の物理理論との関連まで幅広く取り上げます.

表紙CGコメント

織物構造は縦と横の 2 方向の直線の交差からなり,それは縦の糸と横の糸の上下関係,つまり 2 状態によって記述できます.よって 2 値の行列によって織物構造を表現することができます.織物デザインは数学的には行列の問題に還元され,行列によって布の模様や質感,頑強性が決定されます.今回の表紙では,滑らかな色変化を持つ多色織物組織から,その糸の交差状態を 3D シミュレーションしています.(巴山竜来)

目次

特集

  • 巻頭言
    野海俊文
  • インフレーション宇宙論の基礎
    ~ インフレーションへの入門的な導入 ~
    向山信治
  • 原始重力波
    ~ インフレーションの痕跡を捉える ~
    黒柳幸子
  • インフラトンの正体は何か?
    ~ 素粒子物理・弦理論の観点からのインフレーション理論とスワンプランド予想 ~
    濱田雄太
  • 原始ブラックホール
    ~ インフレーションが生み出した宇宙最初の天体 ~
    齊藤 遼
  • 原始揺らぎの非ガウス性
    ~ 理論と観測 ~
    白石希典
  • 宇宙論的加速器物理学
    ~ 超高エネルギー実験場としてのインフレーション宇宙 ~
    野海俊文
  • インフレーションと非平衡統計力学
    ~ 確率過程としてのインフレーション宇宙 ~
    多田祐一郎
  • 量子情報とインフレーション
    ~ 原始重力波の量子性 ~
    菅野優美
  • ホログラフィック原理と宇宙創成
    疋田泰章

書評

  • 重力波
    ~ Einstein方程式からの理解を目指して ~
    西澤篤志

『めくるめく数理の世界』から“こぼれた”こぼれ話

  • 官僚との付き合い
    甘利俊一

研究室の窓

  • 位相的漸化式の展開
    真鍋征秀

サポート情報

次号の予告

書影
数理科学 2026年3月号 No.753

楕円関数

周期が織りなす豊穣な世界
本特集のテーマである「楕円関数」は数学の一分野であり,数論をはじめ,代数学,幾何学,解析学,数理物理学などで重要な役割を果たしています.また,その基盤となる楕円曲線は,符号理論や暗号理論をはじめとする現代の数理科学において広く活用されています.本特集では楕円関数にまつわる様々なテーマについて現代的視点から迫ります.

楕円関数の魅力(桂利行)/楕円関数入門 ― ヤコビの楕円関数とワイエルシュトラスの楕円関数(武部尚志)/楕円関数と代数幾何学 ― 3次曲線の複素代数幾何学(小木曽啓示)/楕円関数と数論(三枝洋一)/楕円函数とパンルヴェ方程式(坂井秀隆)/楕円関数と可積分系概観(中村佳正)/Weierstrass-Bakerの超楕円関数論(松谷茂樹)/楕円曲線暗号(安田雅哉)/楕円関数と数値解析(大浦拓哉)/楕円関数と数理物理(山田泰彦)

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